尾崎が相変わらず忙しいので、私がセンターテーブルを2台製作します。
アンティークな工業用パレットをイメージしたOLD TAGオリジナルのセンターテーブルです。
どんな風合いや材質の古材をセンターテーブルの天板に選ぶか。
選ぶ古材のテイストによって、センターテーブルのイメージが決まります。
数ある古材の中から板をセレクトするのは、とてもワクワクする作業です。
今回は、テイストの違う古材で2台作ろうと思います。
セレクトしたセンターテーブルの天板2台分の古材。
1台は、古材の風合いをそのまま生かした武骨な本格派タイプ。
もう1台は、天板を細かく繋げた見た目重視のライトなタイプ。
自分勝手にカテゴライズして製作開始です(笑。
まずは、ライトなタイプから。
板の厚さと、長さを揃えて、木工ボンドで7枚の板を接着して、はたがねでしっかり固定します。
黒皮の鉄フレームと脚で天板を挟み、ナットで固定します。仕上げをあとに残して、とりあえず一丁上がりです。
次は、武骨な本格派タイプ。
表面は、経年変化した古材の風合いを生かすため、裏面のみ自動カンナで削って、それぞれの板の厚みを揃えます。
厚みを揃えた古材。
今回は、色の付いた古材と、使いこまれた古びた板を交互に並べます。
切り揃えて、同様に鉄脚のフレームと組み上げて完成です。
古材の風合いをそのまま生かしたセンターテーブル。
天板に使う板のサイズも色も揃えずに、有りものの板で適当に作った「無頓着な格好良さ」を目指したセンターテーブルです。
幅サイズもほぼ揃えた7枚の板を繋いだライトなタイプも仕上げました。
お好みは分かれる思います。
どちらも好みではないってこともありますが(笑。
いわいる古材風の板や足場板などを使ったテーブルはよく見かけますが、本物の古材をそのまま生かしたテーブルはあまりありません。
古材はなかなか手に入りずらい上、サイズや板取り、加工に都合良いものが揃いません。
当然量産もできませんので価格を高くしないと儲かりません。今風に言えばコスパがとても悪い。
なので当然、「古材風」の家具が主流になります。
ただ、古材を集める力と、あんまり儲からなくても良いというスタンスがあれば、できないことはありません。
OLD TAGのオリジナル家具は、本物の古材を使用することが多いので量産ができません。また、今回製作したハードタイプのセンターテーブルと同じものを数台欲しいというリエストにもお応えできません。
その時々にある古材の在庫の中から、一台一台、製作する家具やお客様のお好みに合わせて見繕っていきます。
「それぞれ表情や風合いの違う集めた古材を生かした家具を作りたい」、「そんなに儲からなくても良い」という二つの思いがOLD TAGのオリジナル家具の出発点です。
自分たちの好きな世界観を大切に、丹精込めて、細々と続ける。
これが古材を使った家具製作に対する僕らのスタンスです。