80歳の職人技

 

煙草屋さんで昔に使われていた陳列ガラス棚を2台引き上げてきました。

ガラスがなかったり、脚が曲がっていたりと、修繕が必要です。

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まずは、脚をばらして組み直します。

今回は、いつも頼りにしている80歳の元建具職人さんにお願いします。

ガラスもサイズ通りに、まっすぐ切るのは比較的容易ですが、今回は、経年により木枠に歪みや変形が生じて、カネテが狂っています(角が直角ではない)。

ガラスを直角に切って、そのまま入れてもガラスが入らないか、入っても木枠とガラスの間に縦横隙が生じます。

ですので変形した木枠のなりに合わせてガラスを切るという高度な技術が必要です。

 

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木片で木枠の内寸を測り、カネテのズレ具合を調べます。

 

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ガラスを切った後は、グラインダーで研磨して微調整します。

 

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木枠の方も、かんなで微調整します。

 

 

 

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ガラスを外して、きれいに清掃して、木枠を磨き上げて、ガラスを戻します。

ガラスを入れるとき、天板ガラスは左右や裏表を間違えると入りません。パズルと同じで、正解は一つです。二枚の棚ガラスも上段と下段はサイズが違います。

外す時はテープで印をつけておきます。

このような陳列ケースの場合、元々のガラスが入っている場合は、木枠とガラスの多少の隙には目をつむりますが、ガラスがなかったり破損してたりで、こちらで作り直す場合は、古いものだからしょうがないという言い訳には逃げずに、できる限り現状に合わせて補修をしていきます。

この道60年以上の職人さんの技術と経験を少しでも受け継いでいけたらと思います。

腕の良い職人さんの仕事振りを見ていると、頭ではなく手先で考えながら、仕事を進めている感じがします。使う道具も延長線上にある体の一部のようです。

このオヤッさんのように僕も生涯現役が目標です。

 

OLD TAGでは、壊れていたり、破損していてもたいがいの場合は問題ありません。

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