解体現場から商品に

 

尾崎です。暑くなってきましたね、この時期の現場は過酷です。

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暑さと蚊との戦い!暑さは我慢できるが、蚊はどうにかならないものかと思います。

 

先日は古い民家の現場で、昔のローテーブルを救出してきました。

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天板がケヤキの無垢材ですので、反りや歪みがみられます。

 

image一度全てバラし、組み直し。接合部の劣化などで固定が必要な箇所は部分的にビス止め。

天板周りについていた飾り縁も破損してたので作り直します。

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今回は着色にて雰囲気を変えます。

 

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ぐっと雰囲気が変わりました。いかがでしょうか?

 

oldtagでは民家の解体や整理などで不要になった建具、家具などを買い取り致します。状態の悪いものでも修理して次に繋げることができます。ぜひご一報ください。

 

 

プラスαな仕事人

 

いつも鉄物を製作してもらっている工作所に修繕のためお邪魔しました。

持ち込んだお品物は、100年以上前(19世紀)の工業用ミシンの鋳物製の脚です。

明治〜大正頃に家内工業で帽子を製作していたお宅に残されていました。

戦争時の金属供出を免れて生き残った希少なお品物です。

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鋳物のステーが1箇所折れて欠損しています。

修繕を依頼したと言うよりも「テーブルとして使えるように、欠損したステー部分を何とかしてほしいと泣きついた」という方が正確です(苦笑。

ここの社長は、鉄工職人のプロとしての技術力もすごいのですが、こちらのぼんやりとした要望を、具体的にブラッシュアップしてくれて、いつも期待以上の仕事をしてくれます。

とても頼りになるプラスアルファな仕事人なんです。

 

 

四の五の言わずに早速作業にとりかかる仕事人。

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取り付けるステーを製作中。

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今回は、鉄同士の溶接ではなく、鋳物と鉄の溶接。鋳物と鉄では収縮率が違うため、鉄を溶接した時点で鋳物の他の部分にひび割れが起きる可能性がある面倒なお仕事です。

 

 

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鉄のステー完成。

これを鋳物に溶接します。

 

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鋳物の割れも起きずに無事溶接できました。

 

 

IMGP1062ビス穴を開けて終了。

 

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天然オイルを脚に塗り、分厚い古材の天板を取り付けて、ミシン脚テーブルの完成です。

 

オーダー家具やオリジナル家具の製作前も、こちらの社長によく相談しますが、技術的なアドバイスや指摘も的確で、鉄工に関しては素人レベルの僕らの注文やアイデアに対して、いつも現実的な肉付けしてくれます。

要望を常に上回る社長の仕事振り。僕らもお客様に対して常にそうありたいと思います。

 

こちらの工作所はキャンプ用品や個人向けの家具なども製作していますので一般の方も鉄加工やステンレス加工で製作したいものがあれば、ご気軽に相談してみてください。

〒768-0033
香川県観音寺市新田町417-1
(有)石井工作所 石井
TEL(0875)27‐9525
FAX(0875)27‐9554
HP 090‐3181‐5497
susishii@yahoo.co.jp

次回は、こちらの社長の素敵な暮らしぶりをほんの少しご紹介します。

 

OLD TAGは、古材と鉄を組み合わせオーダー家具や店舗什器などの製作もいたします。

80歳の職人技

 

煙草屋さんで昔に使われていた陳列ガラス棚を2台引き上げてきました。

ガラスがなかったり、脚が曲がっていたりと、修繕が必要です。

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まずは、脚をばらして組み直します。

今回は、いつも頼りにしている80歳の元建具職人さんにお願いします。

ガラスもサイズ通りに、まっすぐ切るのは比較的容易ですが、今回は、経年により木枠に歪みや変形が生じて、カネテが狂っています(角が直角ではない)。

ガラスを直角に切って、そのまま入れてもガラスが入らないか、入っても木枠とガラスの間に縦横隙が生じます。

ですので変形した木枠のなりに合わせてガラスを切るという高度な技術が必要です。

 

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木片で木枠の内寸を測り、カネテのズレ具合を調べます。

 

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ガラスを切った後は、グラインダーで研磨して微調整します。

 

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木枠の方も、かんなで微調整します。

 

 

 

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ガラスを外して、きれいに清掃して、木枠を磨き上げて、ガラスを戻します。

ガラスを入れるとき、天板ガラスは左右や裏表を間違えると入りません。パズルと同じで、正解は一つです。二枚の棚ガラスも上段と下段はサイズが違います。

外す時はテープで印をつけておきます。

このような陳列ケースの場合、元々のガラスが入っている場合は、木枠とガラスの多少の隙には目をつむりますが、ガラスがなかったり破損してたりで、こちらで作り直す場合は、古いものだからしょうがないという言い訳には逃げずに、できる限り現状に合わせて補修をしていきます。

この道60年以上の職人さんの技術と経験を少しでも受け継いでいけたらと思います。

腕の良い職人さんの仕事振りを見ていると、頭ではなく手先で考えながら、仕事を進めている感じがします。使う道具も延長線上にある体の一部のようです。

このオヤッさんのように僕も生涯現役が目標です。

 

OLD TAGでは、壊れていたり、破損していてもたいがいの場合は問題ありません。

家屋解体、納屋、蔵の片付け、整理などで出る様々なお品物を廃棄されたりする前に、ご一報いただければ幸いです。

アンティーク、古家具、古道具、骨董品、陳列など出張買い取りいたします。
香川、愛媛、徳島、高知、岡山を中心に中国、関西、九州方面と、どこへでも無料査定にお伺いいたします。