「物に仕える」 香川県 骨董品 家具 建具 ブリキ玩具 レトロ雑貨 出張買い取り

 

最近は古い車やバイクをノーマルに戻して乗るのが流行ってますね。
純正部品やノーマルパーツに戻すということは個性をなくす方向なんですが、それが潔くてとても格好良く見えたりします。

 


僕らの仕事も古い物を扱うことが多いのでクリーニングや磨き上げで済む場合もありますが家具や建具の場合は、リペアや補修など手を加えることが多いです。
本来の部材やパーツとは違うものを交換代用して、リメイクする場合もありますし、
破損や汚れの度合いによっては全部ばらしてから組み直して復元修理することもあります。



家具のリペアをする際は、修理個所が目立たないように同じ材質の古材を使います。
取っ手や金具類を交換する場合も同じものがない場合は、同形に近い古いものにすべて交換して揃えます。
釘やビスも見える個所には古い物を使います。


テーブルや椅子のフレームに古材を組み合わせてリメイクする場合も元々あったサイズ感を大切にします。

元々付いていたサイズに古材を合わせます。

修理やリメイクしても、その跡が気づかれないくらい自然に感じれるように仕上げる。
それが良い仕事の基準です。
その品物に合う古材や金具類がない場合は、有り合わせで修繕せずに置いておきます。
なので時折、仕入れてから4〜5年たって陽の目を見る商品もあったりします(笑。

仕事は、事に仕えると書きますが、僕らの仕事は「物に仕える」です。
修理する側のエゴや趣向を入れると、たいがいは、バランスが悪くなったり、いやらしくなったり、違和感が目に付いたりしてしまいます。
その品物にとってプラスになるか、ならないかを判断基準に、自分たちの都合を極力排除して取り組みます。

 

もちろん古い物は、すべて元通りに修理復元した方が良いというわけではなく、遊び心や改良を加える楽しさもあります。
オーダー家具や看板、店舗什器などを製作するときは、むしろそういった要素を積極的に取り込むことが多いですね。
パッチワークテーブルや看板の製作、アンティークガラスの建具などは、ありモノの偶然な組み合わせの面白さを商品に取り入れています。

 


オーダー製作では遊び心や意外性を取り入れ、リペアや復元修理には私心を入れずに極力元の姿に近づける。


この両輪があるおかげで、15年たっても飽きずに楽しみながら仕事を続けていられるのかもしれません(笑。

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